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改葬許可申請のやり方|6ステップの手順と必要書類・費用を解説

梶原 由紀子 / 更新:2026-06-20
改葬許可申請のやり方|6ステップの手順と必要書類・費用を解説
父の墓じまいを地方で進めたとき、私が最初につまずいたのが「改葬許可申請ってどこに出すの?」でした。結論を言うと、申請先は新しいお墓ではなく、今お骨が眠っている場所の市区町村役場です。

この記事では、改葬許可申請のやり方を6ステップに分けて、必要書類・費用・離檀料トラブルの避け方まで通しで説明します。私が実際に役所・寺院・石材店を回って確かめたことも交えます。

読み終わるころには、自分のケースで何から動けばいいかが順番で分かる状態にします。

改葬許可申請とは?やり方の全体像と所要時間・難易度

改葬許可申請書手続き
改葬許可申請書手続き

改葬許可申請は、遺骨を別の墓地・納骨堂などへ移すために必要な手続きです。これがないと、石材店も新しい墓地も基本的に遺骨を受け入れてくれません。

難易度は「書類さえそろえば難しくない」が正直なところ。ただし関係者が多く、寺院・親族・自治体・石材店と並行で動くため、段取りで差がつきます。

改葬とは何か(遺骨を別の場所へ移すこと)

改葬とは、すでに埋蔵・収蔵されている遺骨を、別の墓地や納骨堂へ移すことです。遺骨を移すには、現在その遺骨が埋蔵・収蔵されている地の市町村長が発行する改葬許可証が必要になります。

申請できる人・代理人申請と委任状

申請するのは基本的に墓地の使用者(祭祀の主宰者)です。本人が役所に行けない場合は、家族や石材店などが代理で申請できる自治体もあります。

代理人が申請するときは委任状を求められるのが一般的です。様式は自治体ごとに違うので、申請先の役所サイトで配布用紙を確認してください。私のときは石材店が委任状の書式まで用意してくれて、ずいぶん助かりました。

申請から許可証発行までの所要日数とスケジュールの目安

許可証そのものは、書類がそろっていれば窓口で当日交付される自治体もあります。ただし全体の流れで見ると、寺院との相談や受入証明の取得に時間がかかるため、私は1〜2か月は見ておくのが現実的だと考えています。

郵送申請の場合は往復の日数が上乗せされます。お盆や年末年始は寺院も役所も混むので、急ぎなら避けたほうが無難です。

必要書類・持ち物チェックリスト

自治体で違いはありますが、共通して必要になりやすいものを一覧にしました。最終確認は申請先の役所サイトでお願いします。

改葬許可申請の必要書類・持ち物チェックリスト
自治体により名称・要否が異なる。申請先の市区町村で要確認。
項目内容入手先
改葬許可申請書現墓地の自治体の様式。福岡市は2部提出の運用現墓地の市区町村役場
埋蔵(収蔵)証明遺骨が今そこにある証明現在の墓地・納骨堂の管理者
受入証明書改葬先が遺骨を受け入れる証明(墓地使用許可証の写しで代える自治体も)改葬先の墓地管理者
委任状代理人が申請する場合申請者本人が作成
印鑑・本人確認書類窓口で必要になる場合本人

改葬許可申請のやり方を6ステップで解説

自治体の案内をならすと、流れはおおむね「改葬先を決める→申請書を用意→証明書をそろえる→現墓地の自治体に申請→許可証受領→新しい墓地へ納骨」です。

改葬許可申請のやり方を6ステップで解説

以下、1ステップ=1動作で並べます。各ステップに「ここまでできていれば正しい」の目安を付けました。

ステップ1 親族・寺院に相談し改葬先を決める

まず親族と寺院に話を通します。ここを飛ばすと後で必ずもめます。私は最初に叔父へ電話し、それから菩提寺の住職に直接会いに行きました。

確認の目安:親族の同意が取れ、改葬先の候補が1つに絞れていればOKです。

ステップ2 改葬先の「受入証明書」を発行してもらう

改葬先が決まったら、その墓地管理者に受入証明書を出してもらいます。郡山市では受入証明、または改葬先の墓地使用許可証等の写しで代える運用が案内されています。

確認の目安:改葬先の名称・所在地が書かれた書類が手元にあればOKです。

ステップ3 現在の墓地で「埋蔵(納骨)証明」を受け取る

今お骨があるお墓の管理者から、埋蔵(収蔵)証明を受けます。福岡市はこの証明を受ける手順を案内しています。寺院墓地なら、ここで離檀の話が一緒に出ることが多いです。

確認の目安:誰の遺骨が、いつから、どこに埋蔵されているかが書面で証明できていればOKです。

ステップ4 自治体で改葬許可を申請する

そろった書類を、現在の墓地がある市区町村役場に提出します。新しいお墓の自治体ではない、ここを間違える人がとても多い。

確認の目安:改葬許可証が交付されればOK。これで遺骨を動かす法的な準備が整います。

ステップ5 遺骨を取り出す(閉眼供養)

許可証が出たら、墓石から遺骨を取り出します。寺院墓地では、その前に閉眼供養(魂抜き)を行うのが通例です。私の父のときは石材店の作業日に住職に来てもらい、半日で済みました。

確認の目安:遺骨を骨壺ごと安全に取り出し、運搬の準備ができていればOKです。

ステップ6 新しい墓地などへ埋蔵・収蔵する(開眼供養)

改葬先で納骨します。受入先には改葬許可証を提出するのが基本です。新しい墓石や納骨堂では開眼供養(魂入れ)を行うことが多いです。

確認の目安:改葬許可証を改葬先に渡し、納骨が完了すれば、この手順で遺骨の移動は完了です。

申請書類の記入例とつまずきやすいポイント

書類自体は難しくありません。ただ、細かいところで返戻(やり直し)になると郵送の往復で1週間飛ぶこともあります。私が見聞きしたつまずきを先回りで挙げます。

申請書類の記入例とつまずきやすいポイント

改葬許可申請書のよくある記入ミス

多いのは、遺骨ごとに1枚ずつ必要なのに1枚にまとめてしまうケース。複数の遺骨があるなら、人数分の記載が要るか必ず確認してください。

故人の死亡年月日や埋葬年月日が分からず空欄、というのもよくあります。古い遺骨だと記録が残っていないことが多く、その場合は管理者に相談すれば「不詳」での扱いを案内してもらえることがあります。

自治体ごとに様式・必要書類が異なる点と確認方法

様式も提出部数も自治体でバラバラです。福岡市は申請書を2部提出する運用、郡山市は受入証明を墓地使用許可証の写しで代えられる運用と、案内が分かれています。

確認方法はシンプルで、「市区町村名 改葬許可申請」で検索し、公式ページの様式を使うこと。市販やネット拾いの様式を流用しないことです。

郵送申請・オンライン申請に対応しているか

横浜市は改葬許可の郵送申請に触れています。ただし対応の可否や必要書類は自治体ごとに異なるため、遠方の墓じまいでは事前に電話で確認するのが確実です。

オンライン申請への対応は自治体によりまちまちで、現時点で全国的に整っているとは言えません。確実なのは郵送か窓口です。

複数遺骨や無縁・身元不明遺骨がある場合の手続き

古いお墓を開けると、誰のものか分からない遺骨が出てくることがあります。この場合は氏名不詳などで申請できるか、現墓地の自治体に相談してください。

私が回った範囲では、無縁の遺骨でも管理者の証明と自治体の指示に沿えば改葬できました。勝手に処分はできないので、必ず役所を通すのが鉄則です。

改葬許可申請にかかる費用の総額と内訳

墓じまいのための改葬許可証 行政書士が申請 を代行
墓じまいのための改葬許可証 行政書士が申請 を代行

正直に言うと、申請そのものより、墓じまい全体の費用のほうがはるかに大きいです。ここを総額で見ておかないと、申請だけ進めて資金で詰まります。

申請手数料・各証明書の発行費用

改葬許可申請の手数料は全国一律ではありません。無料の自治体がある一方、1,000円程度かかる場合があるとする解説もあります。

埋蔵証明・受入証明の発行手数料は、無料のところもあれば数百円〜数千円のところもあります。これは管理者ごとに違うので、その場で確認してください。

墓石撤去・更地に戻す墓じまい工事の費用

墓石を撤去して区画を更地に戻す工事が、費用の中心です。区画の広さ・立地・重機が入るかで金額が大きく動きます。これは公的な定価が存在せず、見積もりで決まります。

私の父のお墓は地方の小さい区画でしたが、それでも一番大きな出費はこの撤去工事でした。複数社から見積もりを取ったのは正解だったと思います。

離檀料・収蔵料・開眼閉眼供養の費用目安

寺院墓地では離檀料、改葬先では収蔵料や永代供養料、そして閉眼・開眼供養のお布施が加わります。いずれも明確な定価がなく、寺院・施設ごとに幅があります。

金額を断定できる材料がないので、ここは「いくらかかるか必ず事前に直接確認する」とだけ強く言っておきます。後から知らされるのが一番もめます。

【独自】離檀料の高額請求トラブルと回避のコツ

墓じまいで一番こわいのが、ここです。私自身、住職との最初の面談前は胃が痛かったのを覚えています。実際に経験して分かった対処をまとめます。

【独自】離檀料の高額請求トラブルと回避のコツ

高額な離檀料を提示されたときの対処法

まず、その場で即答しない。金額を持ち帰り、なぜその額なのか内訳を聞きます。離檀料は法律で定められた義務ではなく、これまでの感謝として渡すお布施の性質のものです。

どうしても折り合わないときは、消費生活センターや弁護士など第三者に相談する手段があります。感情がぶつかる前に、相談先を1つ持っておくと冷静でいられます。

寺院・親族との合意形成の進め方

順番を間違えないこと。先に石材店や役所を動かしてから寺院に事後報告すると、確実にこじれます。私は「相談に伺う」という形で、結論を持ち込まずに住職へ会いに行きました。

親族にも同じです。決定後の通知ではなく、決める前に相談する。これだけで反発はかなり減ります。

失敗しがちな段取りと先回りの注意点

よくある失敗は、改葬先を契約してから現墓地の事情が片付かず、二重に待たされること。私は受入証明より先に、寺院との関係を整理する順番にしました。

もう一つは、撤去工事の日と供養の日を別々に組んでしまい、住職と石材店で二度手間になるパターン。同じ日にまとめられないか、最初に両者へ聞いておくと無駄がありません。

改葬先の選び方と許可が不要なケース

遺骨の移し先は一つではありません。改葬先の種類で、費用も手間も供養の続け方も変わります。ここは選択肢を並べて比べるのが分かりやすいです。

改葬先の選び方と許可が不要なケース

一般墓・納骨堂・樹木葬・永代供養の比較

主な改葬先の比較
特徴の一般的な傾向。費用・条件は施設ごとに異なるため個別確認を。
改葬先承継の要否特徴向いている人
一般墓必要従来型の墓石。代々承継するお墓を継ぐ人がいる家
納骨堂施設による屋内収蔵。天候に左右されにくいアクセス重視・都市部
樹木葬不要が多い樹木や草花を墓標にする自然志向・承継を望まない
永代供養不要管理・供養を施設が継続継ぐ人がいない・遠方

散骨・手元供養で改葬許可が不要なケースと注意点

墓地・納骨堂に納めず、散骨や手元供養にする場合は、改葬許可証が必要ない場面があります。改葬許可は「墓地などへ埋蔵・収蔵する」ことを前提にした手続きだからです。

ただし、お墓から遺骨を取り出す段階で管理者の証明や自治体への確認が要ることはあります。「散骨だから何も要らない」と思い込むのは危険なので、必ず現墓地の役所に確認してください。

遺骨の一時保管・運搬や移送の具体的な方法

納骨先がすぐ決まらないときは、自宅で一時保管する人もいます。骨壺を布で包み、湿気の少ない場所に置くのが基本です。

運搬は、自分の車で運ぶか、専門の遺骨配送サービスを使う方法があります。私は車で運びましたが、助手席に固定して、急ブレーキを踏まないよう神経を使いました。許可証は一緒に持って動くと安心です。

墓じまい工事の手順と業者の選び方

【墓じまい特集】➍役所手続きの手順|失敗事例やつまずきポイントを行政書士が詳細解説!
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申請と並んで、墓石の撤去工事も山場です。ここで業者選びを誤ると、費用も後味も悪くなります。私が複数社を回って学んだ見分け方を書きます。

更地に戻すまでの工事の流れ

流れはおおまかに、現地確認と見積もり→閉眼供養→遺骨の取り出し→墓石の解体・撤去→区画を更地に戻して管理者へ返還、です。

区画を更地で返すところまでが工事の終わりです。返還時に管理者の立ち会いを求められることがあるので、日程は早めに調整しておくと慌てません。

信頼できる業者の見分け方と見積もりの比較

必ず2〜3社から相見積もりを取ること。1社だけだと、その金額が高いのか安いのか判断できません。

墓じまい工事の業者を選ぶときの確認ポイント
確認項目見るところ
見積書の内訳撤去・処分・運搬が項目で分かれているか
追加費用の有無後から増える条件が書かれているか
現地確認実際に区画を見て見積もったか
管理者対応墓地の規定や返還手続きを把握しているか
実績近隣・同じ墓地での施工経験があるか

私が選んだのは、最安ではないけれど現地を実際に見て内訳を細かく出してくれた石材店でした。結果、追加請求はゼロ。安さより、説明の丁寧さで選んで正解だったと思います。

改葬許可申請のやり方に関するよくある質問

取材と自分の経験でよく聞かれた質問をまとめました。迷ったら、最終確認は現墓地のある自治体へ。

改葬許可申請のやり方に関するよくある質問

よくある質問

改葬許可証はどこでもらえる?
現在、遺骨を埋蔵・収蔵している墓地・納骨堂がある市区町村役場で交付されます。新しいお墓の自治体ではありません。横浜市など多くの自治体が、現墓地の市町村長が発行すると案内しています。
誰が申請できる?郵送はできる?
基本は墓地の使用者(祭祀の主宰者)です。代理人が申請するなら委任状が必要になることが多いです。横浜市は郵送申請に触れていますが、可否や必要書類は自治体ごとに異なるため、事前に確認してください。
受入証明書・納骨証明書とは何?
受入証明書は、改葬先の墓地管理者が遺骨を受け入れることを示す書類です。郡山市では墓地使用許可証等の写しで代えられる場合もあります。埋蔵(収蔵)証明は、現在の墓地管理者が遺骨がそこにあることを証明する書類です。
分骨証明が欲しいときは?
遺骨の一部だけを別の場所へ移す分骨では、改葬許可とは別に分骨証明書が必要になります。これは墓地の管理者や火葬場が発行します。窓口や様式は施設・自治体で異なるので、まず現在の墓地管理者に相談してください。

この手順どおりに進めれば、寺院・親族・役所・石材店をきちんと通して、遺骨を新しい場所へ移すところまで完了できます。私が一番伝えたいのは、書類より先に「人に相談する順番」を守ること。それだけで墓じまいは驚くほど穏やかに進みます。

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梶原 由紀子

終活ガイド上級資格保有 ・ 相続・不動産手続き専門メディアでの執筆実績7年
終活取材歴7年

司法書士事務所でのアシスタント経験を経て、相続・終活まわりの手続き取材を専門とするフリーライター。自身も父の死後に地方の墓じまいを主体となって進めた経験を持ち、実際に役所・寺院・石材店に足を運んで得た一次情報をもとに書く。

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司法書士事務所でのアシスタント経験を経て、相続・終活まわりの手続き取材を専門とするフリーライター。自身も父の死後に地方の墓じまいを主体となって進めた経験を持ち、実際に役所・寺院・石

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