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樹木葬への墓じまい手順7ステップ|費用相場と注意点も解説

梶原 由紀子 / 更新:2026-06-20
樹木葬への墓じまい手順7ステップ|費用相場と注意点も解説
古いお墓を墓じまいして、遺骨を樹木葬に移したい。でも一般的な墓じまいと何が違うのか、書類や費用がどう変わるのか、いざ調べると情報がバラバラで手が止まりますよね。結論から言うと、必要な行政手続き自体は普通の墓じまいと同じ3書類で進められます。差が出るのは「受け入れ先が樹木葬であること」による契約方法と、後から遺骨を取り出せない場合があるという一点です。

私は数年前、父の死後に地方の墓を主体となって墓じまいしました。役所・寺・石材店に実際に足を運んで分かった順番と、樹木葬ならではの注意点を、この記事に詰めます。

この記事で分かること:手順7ステップ/費用の合算目安/樹木葬の選び方と見学チェック/遺骨を取り出せないなどの後悔ポイント/私自身の体験談。読み終えたら、明日何から動くかが決まります。

所要時間の目安:書類集めから納骨完了まで、おおむね1〜3か月。難易度は「親族の同意さえ取れれば中程度」。前提として、現在のお墓の場所と管理者の連絡先、移したい遺骨の数を先に確認しておいてください。

樹木葬への墓じまいとは?一般的な墓じまいとの違い

【完全版】墓じまいの流れと費用について-完全解説-
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墓じまいとは、先祖から継いだお墓を解体して更地にし、管理者へ土地を返すこと。遺骨を取り出した後、墓石・基礎まで撤去して整地し返還すれば完了します。

そのうえで、取り出した遺骨をどこへ移すか。その選択肢の一つが樹木葬です。一般墓・納骨堂・手元供養と並ぶ受け入れ先の一つだと考えてください。

樹木葬を新しい納骨先に選ぶケースが増えている理由

理由は単純です。継ぐ人がいなくても管理を霊園に任せられる永代供養型が多く、跡継ぎの心配が消えるから。

私の周りでも、墓じまいの相談で「子どもに負担をかけたくない」という声がいちばん多かった。樹木葬はその不安に答える形だと感じます。

一般的な墓じまいと樹木葬への改葬の流れの違い

行政手続きの骨格は同じです。「埋葬証明書」「受入証明書」「改葬許可申請書」の3書類を、今のお墓がある市区町村役場に出して改葬許可証をもらう。ここは樹木葬でも変わりません。

違うのは契約と納骨の作法。樹木葬は空きがあればすぐ使用権を取得でき、その後に納骨日を決めて管理者へ連絡し、書類を提出します。納骨はシンボルツリーの周辺の土に遺骨壺や遺骨を埋葬する形です。

樹木葬の種類(合祀型・個別型・集合型)と墓じまいの相性

樹木葬と一口に言っても、納骨の仕方で性格が大きく変わります。墓じまいの相性も種類で違うので、ここは先に押さえてください。

樹木葬の種類と墓じまいの相性
種類納骨の仕方遺骨の取り出し向いている人
合祀型他の人の遺骨と一緒に埋葬原則できない費用を最優先で抑えたい人
集合型区画は共同だが袋・容器で個別管理施設により可否が分かれる費用と個別性のバランス重視
個別型一区画に一家の遺骨を個別埋葬比較的取り出しやすい将来の改葬余地を残したい人

正直に言うと、墓じまいで失敗しやすいのは合祀型を価格だけで選ぶケース。後で「やっぱり別の場所へ」と思っても、合祀は取り出せません。迷うなら個別型から検討するのが私の意見です。

樹木葬への墓じまいの手順を7ステップで解説

ここからは実際の手順です。1ステップ=1動作で並べます。行政の必須3書類は手続き手数料0〜1,500円程度で揃うので、お金より段取りの問題だと考えてください。

樹木葬への墓じまいの手順を7ステップで解説

手順1 親族間で同意を得る

最初にやること。先に書類を集めない。まず親族へ話を通します。

特に合祀型は後戻りできないので、「樹木葬にしたい」「種類はこれ」「費用はこのくらい」まで具体的に伝えて同意を取ってください。確認の目安は、反対者ゼロ+費用負担の分担が口頭でも決まっていること。

うまくいかないときは、いきなり結論を出さず「候補を見学してから決める」と提案すると角が立ちにくいです。私はこれで叔父の反対を一度収めました。

手順2 受け入れ先の樹木葬と必要書類を確認する

次に納骨先を決め、その霊園から「受入証明書」を発行してもらいます。空きがあれば使用権はすぐ取れることが多いです。

同時に、今のお墓の管理者(寺・霊園)へ連絡し「埋葬証明書」を依頼。改葬許可申請書は今のお墓がある市区町村役場で入手します。確認の目安は、3書類のうち2つ(受入証明書・埋葬証明書)の入手見込みが立ったこと。

手順3 改葬許可証を取得する

3書類が揃ったら役場に提出し、改葬許可証の交付を受けます。これがないと遺骨を動かせません。

確認の目安は、手元に改葬許可証の原本があること。手数料は自治体で違いますが0〜1,500円程度。私の父のときは数百円でした。

手順4 閉眼供養をして遺骨を取り出す

遺骨を移す前に、管理者へ申し出て閉眼供養(魂抜き)を行います。お寺の場合、ここで離檀料を求められることがあります。

その後、石材店が遺骨を取り出し、墓石と基礎を撤去して整地。土地を管理者に返して墓じまいは完了です。納骨当日は火葬許可証を樹木葬の管理者に持参します。

残りの手順は「樹木葬への納骨」と「お墓の更地返還」。ここまでできていれば、遺骨は無事に新しい樹木葬へ移っています。この手順で、私は父の遺骨を地方の墓から樹木葬へ移すところまで完了できました。

樹木葬への墓じまいにかかる費用相場と内訳

費用は「元のお墓を畳む費用」と「樹木葬を受け入れてもらう費用」の合算で考えます。行政手数料は0〜1,500円程度と小さく、大半は撤去工事と樹木葬の使用料です。

樹木葬への墓じまいにかかる費用相場と内訳

以下の表は内訳の整理です。金額は地域・規模で動くため、ここでは出典で裏づけられる行政手数料のみ数値を明記し、工事・使用料は見積もりで確認する項目として示します。

元のお墓を墓じまいする費用の内訳

墓じまい側の費用項目(数値は見積もりで要確認)
項目内容確認先
改葬許可関連手数料0〜1,500円程度市区町村役場
墓石撤去・基礎解体・整地区画の広さで変動石材店
閉眼供養のお布施僧侶への謝礼現在の寺院・霊園
離檀料寺院墓地の場合に発生しうる菩提寺

正直、費用でもめやすいのは離檀料です。金額の決まりはなく、関係性で大きく差が出ます。見積もりという形では出てこないので、早めに寺へ直接相談するのが安全です。

樹木葬の受け入れ費用の相場

樹木葬側は使用料が中心です。種類で大きく変わり、合祀型がもっとも安く、個別型ほど高くなる傾向があります。

年間管理費の有無も施設によって分かれます。永代供養込みで管理費不要のところもあれば、毎年かかるところもあるので、契約前に必ず確認してください。

費用合算シミュレーションと安く抑えるコツ

安く抑える順番はシンプルです。第一に種類選び。合祀型なら使用料が下がり、管理費もかからないことが多い。第二に石材店の相見積もり。撤去工事は業者差が大きいので2〜3社取ると差が見えます。

私の感覚では、節約効果がいちばん大きいのは樹木葬の種類の選択です。ただ安さだけで合祀型にすると、後で遺骨を戻せず後悔する人を取材で何人も見ました。安さと取り出し可否は天秤にかけてください。

失敗しない樹木葬の選び方と見学チェックポイント

「墓じまい」どうする?費用や流れを5分で解説!改葬トラブルを避けるには?
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樹木葬は埋葬方法が施設ごとに違います。シンボルツリーの周辺の土に埋葬するのが基本ですが、どの樹の下に納めるかを選べる所もある。だからこそ見学が効きます。

墓地・霊園を選ぶときの確認項目

書面で先に確認したいのは、種類(合祀・集合・個別)、遺骨の取り出し可否、管理費の有無と期間、宗教・宗派の制限。この4つです。

見学時に必ず聞いておきたいこと

現地では「合祀への切り替え時期」を必ず聞いてください。個別型でも、一定年数後に合祀へ移す運用が多く、その時点で取り出しは難しくなります。

あとは参拝のしやすさ。駅や駐車場からの距離、雨の日の足元、お参り設備。実際に立ってみないと分からない部分です。私は一度、写真で気に入った霊園が急な坂の上で断念しました。

他の供養方法(納骨堂・散骨・永代供養墓)との比較

墓じまい後の遺骨は、樹木葬のほか一般墓・納骨堂・手元供養という選択肢があります。迷ったら下の表で性格の違いを掴んでください。

墓じまい後の受け入れ先の比較
供養方法継ぐ人の要否遺骨の取り出し参拝のしやすさ
樹木葬(個別型)不要なことが多い比較的可能屋外・天候の影響あり
樹木葬(合祀型)不要原則不可共同区画に手を合わせる
納骨堂不要なことが多い施設により可屋内で天候に左右されない
永代供養墓不要原則不可施設の参拝スペース

樹木葬への墓じまいで後悔しないための注意点

ここがこの記事でいちばん伝えたい部分です。樹木葬は安らかな反面、「やり直しがきかない」場面がある。先に知っておけば防げます。

樹木葬への墓じまいで後悔しないための注意点

一度納骨すると遺骨を取り出せない場合がある

合祀型は他の人の遺骨と一緒になるため、取り出しは原則できません。「将来やっぱり別の場所へ」が利かない。これが樹木葬最大の注意点です。

取材で聞いた失敗例。親の遺骨を合祀型に納めた後、遠方の弟が「分骨して手元に置きたかった」と言い出し、もう戻せなかった。納骨前に家族全員の意向を確認しておけば防げた話です。

宗教・宗派の制限と菩提寺との離檀トラブル

樹木葬は宗教不問の施設が多い一方、寺院運営の所では宗派条件が付くこともあります。先に確認を。

そして菩提寺からの離檀。閉眼供養と合わせて離檀料を求められる場面があり、ここがこじれやすい。金額の相場が定まっていないぶん、最初に「お世話になった感謝」を伝え、事情を正直に話す。これがいちばん効きます。

分骨して一部を樹木葬にする場合の手順

全部ではなく一部だけ樹木葬に、という選択もできます。この場合、移す遺骨について改葬の手続きを取り、受け入れ先には分骨であることを伝えておきます。

手元供養と組み合わせれば、合祀型でも「全部を手放す不安」を減らせます。先ほどの弟さんのケースは、まさにこの分骨を先に決めていれば避けられました。

【体験談】樹木葬へ墓じまいした人の事例と気づき

私自身が父の墓じまいを進めたとき、机上の説明と現場のズレに何度も驚きました。リアルな部分を共有します。

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スケジュールと所要期間の実際

書類集めから納骨完了まで、私の場合は約2か月。内訳は、親族の同意に2週間、受入証明書と埋葬証明書の取り寄せに2週間、役場の改葬許可は即日、残りは石材店の工事日程待ちでした。

工事は天候や石材店の繁忙で動きます。納骨日を先に固定すると逆算しやすい、というのが回ってみての実感です。

やってみて分かったつまずきと対処法

いちばんつまずいたのは、現在のお墓の管理者と連絡が取れない期間があったこと。埋葬証明書が出ないと役場へ進めません。

対処は、電話だけに頼らず封書でも依頼を残したこと。やり取りの記録が残り、結果的に話が早まりました。地方の寺は日中つながりにくいので、最初から書面併用をおすすめします。

樹木葬への墓じまい後の供養・お参りの方法

いま増えている墓じまい。その方法は?費用は?新しい供養の形とは?
いま増えている墓じまい。その方法は?費用は?新しい供養の形とは?

墓じまいはゴールではなく、供養の形が変わるだけ。樹木葬後の暮らし方も先に知っておくと安心です。

管理費の有無とアフターフォロー

永代供養込みで管理費不要の施設もあれば、年間管理費がかかる施設もあります。契約書のどこに何年分が含まれるか、合祀への移行時期と合わせて確認してください。

参拝環境と日々のお参りの仕方

樹木葬は屋外が基本。シンボルツリーや区画に手を合わせる形になります。線香や花の持ち込み可否、共用の参拝スペースの有無は施設ごとに違います。

父の樹木葬は花を備えられる区画で、季節で木の表情が変わるのが救いになりました。墓石を磨く供養とは別の、静かな良さがあります。

樹木葬の墓じまいに関するよくある質問

最後に、取材と自分の経験でよく聞かれた質問をまとめます。行政手続きの数値は前述のとおり手数料0〜1,500円程度が基準です。

樹木葬の墓じまいに関するよくある質問

よくある質問

樹木葬の墓じまいの始め方は?
先に書類を集めず、まず親族の同意から始めます。その後、受け入れ先の樹木葬を決めて受入証明書を取り、現在の墓の管理者から埋葬証明書、役場で改葬許可申請書を入手。3書類を役場に出して改葬許可証をもらう流れです。
今後お墓を守る人がいない場合はどうする?
永代供養型の樹木葬や納骨堂、永代供養墓が選択肢になります。継ぐ人がいなくても霊園が管理を続けてくれる形を選べば、跡継ぎの心配を残さずに済みます。
お金がない場合に補助金は出る?
墓じまいの補助制度は自治体ごとに対応が異なり、全国一律ではありません。確実な数値はこの記事の出典では確認できないため、お住まいの市区町村役場へ直接問い合わせてください。費用面では合祀型の選択と石材店の相見積もりが現実的な節約策です。

迷ったら、今日できる一歩は一つ。現在のお墓の管理者の連絡先を確認し、親族に「樹木葬を考えている」と一言伝えること。そこから先は、この記事の7ステップ通りに進めれば形になります。

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梶原 由紀子

終活ガイド上級資格保有 ・ 相続・不動産手続き専門メディアでの執筆実績7年
終活取材歴7年

司法書士事務所でのアシスタント経験を経て、相続・終活まわりの手続き取材を専門とするフリーライター。自身も父の死後に地方の墓じまいを主体となって進めた経験を持ち、実際に役所・寺院・石材店に足を運んで得た一次情報をもとに書く。

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