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墓仕舞いとは?費用相場と8ステップの手続き・流れを徹底解説

梶原 由紀子 / 更新:2026-06-20
墓仕舞いとは?費用相場と8ステップの手続き・流れを徹底解説
墓仕舞いを考え始めたものの、何から手をつければいいのか、費用はいくらかかるのか、菩提寺と揉めないか――不安だらけで止まっている方は多いはずです。結論から言うと、墓仕舞いは「親族の同意」「行政手続き」「撤去工事」「新しい納骨先への納骨」という流れで進み、全体の費用は撤去工事や離檀料、新納骨先の費用を合わせて数十万円規模になることが多いです。

私は数年前、父の死後に地方にある実家の墓じまいを自分で進めました。役所・寺院・石材店に実際に足を運び、書類を揃え、お布施を包み、更地を見届けた経験があります。その実感を交えながら、手続きと費用、トラブル回避の勘どころをまとめます。

この記事で分かるのは、墓仕舞いの意味と8ステップの流れ、費用の内訳と相場、必要書類の書き方、納骨先の比較、そして離檀料トラブルの対処法です。読み終えれば、自分の家のお墓をどう進めるか判断できます。

墓仕舞いとは?意味と増えている理由

「墓じまい」どうする?費用や流れを5分で解説!改葬トラブルを避けるには?
「墓じまい」どうする?費用や流れを5分で解説!改葬トラブルを避けるには?

墓仕舞いとは、今あるお墓から遺骨を取り出し、墓石を撤去して更地に戻し、その土地(使用権)を墓地の管理者へ返すことです。

墓仕舞いで具体的に何をするのか

やることはシンプルに言えば「お墓を空にして返す」ことです。ただし遺骨は捨てられないので、必ず次の納骨先が必要になります。

法律上の中心になるのが「改葬」という手続きです。改葬とは、埋葬・収蔵されている遺骨を別の墓地や納骨堂へ移すこと。墓地、埋葬等に関する法律により、これには市区町村長の許可が要ります。

墓仕舞いが増加している背景

理由は大きく分けて二つ。お墓が遠方にあって通えない、そして承継者がいない、という事情です。

私の場合も、実家の墓は車で片道4時間。年に一度の墓参りすら負担で、私の代で終わりにする決断をしました。同じ悩みを抱える人は確実に増えています。

放置した場合のリスク(無縁墳墓・使用権喪失)

正直に言うと、ここを軽く見ると後で困ります。管理料を払わずお墓を放置すると、最終的に「無縁墳墓」として整理され、墓地管理者の手で撤去・合祀される可能性があります。

その場合、使用権は失われ、遺骨が誰のものか分からなくなる。先祖の眠る場所を自分の意思で見送れなくなるのが、一番つらいところです。

墓仕舞い完了までの8ステップ

墓仕舞いは思い立ってすぐ終わるものではありません。私の経験では、相談から納骨完了まで3か月ほどかかりました。流れを8つに分けて整理します。

墓仕舞い完了までの8ステップ
墓仕舞いの8ステップ
順番やること
1親族間で相談し同意を得る
2改葬の手続きと必要書類を確認する
3墓地管理者へ意志を伝える
4新しい納骨先を決める
5改葬許可証を取得する(行政手続き)
6閉眼供養(魂抜き)と遺骨の取り出し
7墓石の撤去・解体工事、使用権の返還
8受け入れ先へ納骨する

親族への相談と納骨先の決定

最初にやるべきは親族への相談です。ここを飛ばすと、後から「勝手に決めた」と必ず揉めます。

並行して新しい納骨先を決めます。遺骨をどこに移すかが決まらないと、行政手続きに必要な受入証明書が取れないからです。

墓地管理者への連絡と行政手続き

次に墓地の管理者(お寺や霊園)へ墓じまいの意志を伝えます。お寺の場合、ここで離檀の話になります。

そのうえで、今のお墓がある市区町村へ改葬許可を申請します。許可なしに遺骨を動かすことはできません。

閉眼供養・遺骨の取り出し・撤去工事

墓石から魂を抜く「閉眼供養(魂抜き)」を僧侶に依頼し、遺骨を取り出します。その後、石材店が墓石を解体・撤去して更地に戻します。

遺骨の取り出し費用は1柱あたり約2万〜3万円、別の解説では3万〜5万円程度です。古いお墓だと遺骨が複数あって、想定より費用がかさむことがあります。

新しい受け入れ先への納骨

最後に、取り出した遺骨を新しい納骨先へ納めます。改葬許可証をここで提出します。

これで墓仕舞いは完了です。更地になった元のお墓を最後に見たときの、ほっとしたような寂しいような気持ちは今も覚えています。

墓仕舞いにかかる費用の内訳と相場

気になるのはやはりお金です。墓仕舞いの費用は「撤去工事」「閉眼供養」「離檀料」「行政手続き」「新しい納骨先」の合計で決まります。

墓仕舞いにかかる費用の内訳と相場
墓仕舞いの費用内訳と相場(民間解説の目安)
全国一律の公定料金はありません。金額は条件により変動します。
項目費用の目安
墓石の解体・撤去1平方メートルあたり約10万〜15万円
遺骨の取り出し1柱あたり約2万〜3万円(別解説で3万〜5万円)
閉眼供養(魂抜き)のお布施約1万〜5万円(別解説で3万〜10万円)
離檀料約3万〜20万円(法的な定めなし)
行政手続きの書類取得数百円〜数千円程度

離檀料の目安

離檀料は約3万〜20万円が目安ですが、これは法律で決まった金額ではありません。あくまでお寺への感謝として包むお布施です。

私は菩提寺に「これまでお世話になりました」と頭を下げ、相場の範囲で包みました。事務的に「いくらですか」と聞くより、まず気持ちを伝えるほうが話がこじれません。

行政手続き・撤去工事の費用

行政手続きそのものは安く、書類取得費用は数百円〜数千円程度です。費用の大半を占めるのは撤去工事で、墓石の解体・撤去は1平方メートルあたり約10万〜15万円。

区画が広い、傾斜地で重機が入れない、といった条件があると工事費は上がります。見積もりは現地を見てもらってから取るのが鉄則です。

新しい納骨先の費用

新しい納骨先は選ぶタイプで費用が大きく変わります。合祀墓なら10万円台から、納骨堂なら100万円を超えることもあります。

新しい納骨先の費用目安(民間解説)
納骨先費用の目安
合葬墓・合祀墓10万〜30万円程度
樹木葬20万〜80万円程度(別解説で20万〜100万円程度)
納骨堂30万〜150万円程度
散骨3万〜70万円程度

費用を抑える方法と親族での分担

費用を抑えたいなら、撤去工事の見積もりを複数の石材店から取ること。これが一番効きます。霊園指定の業者しか使えない場合もあるので、先に確認してください。

自治体によっては墓じまい関連の補助制度があります。お墓のある市区町村に制度がないか、申請前に問い合わせる価値はあります。

そして費用は親族で分担を。「お墓を継ぐ人だけが全額負担」と決めつけず、誰がいくら出すか早めに話しておくと後腐れがありません。

行政手続きと必要書類の実務ガイド

「墓じまい」が全国で増加中。時代の変化の中で何にお金を使うべきなのか解説【リベ大公式切り抜き】
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墓仕舞いでつまずきやすいのが書類です。改葬許可申請に必要なのは、一般に「改葬許可申請書」「埋蔵(埋葬)証明書」「受入証明書」の3点。様式や必要書類は自治体ごとに異なります。

改葬許可申請書の入手先と書き方

改葬許可申請書は、今お墓がある市区町村の役所窓口、または公式サイトからダウンロードして入手します。

記入欄には、故人の氏名・本籍・死亡年月日、現在の埋葬場所、移す先などを書きます。古い遺骨で死亡年月日が不明なときは、分かる範囲で書き「不詳」と添えれば受理されることが多いです。窓口で確認しながら書くと確実です。

受入証明書・埋葬証明書の取得方法

受入証明書は、新しい納骨先(霊園や納骨堂)が発行します。契約が済めば出してもらえます。

埋蔵(埋葬)証明書は、今のお墓の管理者が発行します。お寺なら住職、霊園なら管理事務所です。この2枚を揃えて申請書と一緒に役所へ出すと、改葬許可証が交付されます。

期間とスケジュールの目安

書類が揃えば改葬許可証は数日で出ることが多いですが、全体では2〜3か月見ておくと安心です。私も親族への相談から納骨完了まで約3か月でした。

石材店の工事は春と秋に予約が集中します。彼岸やお盆前後を避け、日程に余裕を持って動くのがコツです。

墓仕舞い後の納骨先タイプを比較

墓仕舞いで一番悩むのが「次にどこへ納めるか」です。新しい納骨先には一般墓、合祀墓、樹木葬、納骨堂、散骨などがあります。

墓仕舞い後の納骨先タイプを比較

永代供養墓・納骨堂・合祀墓

承継者がいない人に向くのが、お寺や霊園が管理を続けてくれる永代供養タイプです。合祀墓は他の方と一緒に納めるぶん10万〜30万円程度と安い。

納骨堂は屋内で天候に左右されず参拝でき、30万〜150万円程度。アクセスが良い都市部の納骨堂は、高齢になっても通いやすいのが利点です。

樹木葬・散骨・手元供養

樹木葬は墓石の代わりに樹木をシンボルにする方法で、20万〜80万円程度。自然に還るイメージを大切にする人に選ばれます。

散骨は3万〜70万円程度と幅が広い。手元供養は遺骨の一部を自宅で保管する方法で、納骨先を一つに決めきれないときの選択肢になります。

向いている人の整理

どれを選ぶかは、承継者の有無・予算・お参りに通えるかで決まります。下に整理しました。

納骨先タイプ別の向いている人
納骨先向いている人
合祀墓費用を最優先したい・承継者がいない
納骨堂都市部で天候を気にせず参拝したい
樹木葬自然に還る形を望む
散骨お墓を持たず費用も抑えたい
手元供養そばに置きたい・納骨先を決めきれない

よくあるトラブルと対処法【独自解説】

墓仕舞いで多いトラブルは、離檀料・古い遺骨・業者選びの3つです。私が実際に直面した、または取材で聞いた具体例で解説します。

よくあるトラブルと対処法【独自解説】

離檀料をめぐる寺院との交渉術

離檀料は約3万〜20万円が目安で、法的な支払い義務はありません。にもかかわらず、高額を請求されたという話は取材でも耳にします。

私が勧めるのは、いきなり金額交渉に入らないこと。まず墓じまいの事情を丁寧に説明し、感謝を伝える。そのうえで「相場として◯万円ほど考えている」と切り出すと、角が立ちません。

それでも数十万円を超える法外な額を提示されたら、消費生活センターや弁護士に相談を。法律で決まった金額ではない、という事実を握っておくだけで気持ちが楽になります。

遺骨が古い・土葬の場合の取り扱い

古いお墓は、遺骨が土に還っていたり、土葬で骨が大きいまま残っていることがあります。私の実家の墓も、想定より遺骨の数が多くて驚きました。

納骨堂や樹木葬は容量が限られるため、粉骨(遺骨を細かくする)を求められることがあります。土葬の遺骨は乾燥や洗骨が必要な場合も。石材店や納骨先に、取り出し前に必ず確認してください。

代行サービス・専門業者の選び方

遠方で何度も足を運べない人には代行サービスがあります。ただし、安さだけで選ぶと遺骨が不適切に扱われるリスクもあるので注意。

選ぶときは、見積もりの内訳が明細で出るか、撤去後の更地を写真で報告してくれるか、行政手続きまで対応するかを確認します。複数業者を比べ、対応の丁寧さで判断するのが安全です。

後悔しない墓仕舞いのための判断基準とFAQ

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墓仕舞いは一度やったら元に戻せません。だからこそ、進める前に「本当に自分の代でいいのか」を親族と話し尽くしてほしい。私の経験から言える判断基準とよくある質問をまとめます。

供養の続け方と心情面のケア

墓じまいをしても供養は続けられます。手元供養で遺骨の一部を残す、永代供養先で年忌法要を頼む、自宅で手を合わせる――形は自由です。

正直に言うと、更地になった瞬間は寂しさが残りました。でも、無理して通えないお墓を抱え続けるより、心穏やかに手を合わせられる今のほうが、父も喜んでいる気がしています。

墓仕舞いとは?費用は?始め方は?

最後に、読者からよく聞かれる3つの疑問に答えます。

よくある質問

墓仕舞いとは?
今あるお墓から遺骨を取り出し、墓石を撤去して更地に戻し、土地(使用権)を墓地管理者へ返すことです。遺骨は新しい納骨先へ移します。法的には市区町村長の改葬許可が必要です。
墓仕舞いの費用は?
撤去工事(1平方メートルあたり約10万〜15万円)、閉眼供養のお布施(約1万〜5万円)、離檀料(約3万〜20万円)、行政手続き(数百円〜数千円)、新しい納骨先の費用の合計です。条件で変わり全国一律の料金はありません。
墓仕舞いの始め方は?
まず親族へ相談して同意を得ることから。次に新しい納骨先を決め、墓地管理者へ意志を伝え、市区町村で改葬許可を申請します。受入証明書と埋葬証明書を揃えるのが最初の実務です。

迷っているなら、まずお墓のある市区町村の役所に「改葬の手続きについて知りたい」と電話してみてください。書類の様式と窓口を教えてもらえます。そこが、止まっていた一歩を動かす最初の合図になります。

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梶原 由紀子

終活ガイド上級資格保有 ・ 相続・不動産手続き専門メディアでの執筆実績7年
終活取材歴7年

司法書士事務所でのアシスタント経験を経て、相続・終活まわりの手続き取材を専門とするフリーライター。自身も父の死後に地方の墓じまいを主体となって進めた経験を持ち、実際に役所・寺院・石材店に足を運んで得た一次情報をもとに書く。

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司法書士事務所でのアシスタント経験を経て、相続・終活まわりの手続き取材を専門とするフリーライター。自身も父の死後に地方の墓じまいを主体となって進めた経験を持ち、実際に役所・寺院・石

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